

障害者雇用率制度とは?
障害者雇用率制度とは、全ての事業主が、法定雇用率以上の割合で障がい者を雇用することを義務づける制度です。
令和8年7月には障がい者の法定雇用率が引き上げられ、今後はさらに「一緒に働く」が当たり前の社会になります。そのためにも、障がい者と企業のマッチングによる、継続的な長期雇用が大切です。
事業主の皆さんへ 法改正のお知らせ
障がい者の法定雇用率が段階的に引き上げられました

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多様な人材が第一線で活躍。その根底にある「受け入れの工夫」
精密板金加工を行う「長尾製作所」では、現在、身体・知的障がいのある4人の社員をはじめ、外国人技能実習生14人、特定技能生15人など、多様な人材が活躍しています。
採用は一般雇用のほか、就労支援機関を通じたトライアル雇用も活用。「適性を見極めて配属を決めています」と長尾社長。しかし過去には、知的障がいのある方を採用した際、指示不足やコミュニケーションの難しさから、離職に至ってしまった苦い経験があったと言います。その反省から、現在は本人の同意の上で現場リーダーや教育担当にも特性や得意・不得意を共有し、お互いに理解し合って働ける環境づくりを進めています。
「点」の改善とコミュニケーションが、現場と会社を強くする
同社が大切にしているのが「業務の細分化」です。溶接仕上げなら「塗る」「洗う」「乾かす」と作業を細かく分解。「新卒者も転職者も最初は素人です。全体ではなく『点』で教えればどんな人にも教えやすく、得意な作業が見つかり生産性向上にもつながります」と語ります。長尾社長は指導者に『全部できないとダメ』という意識を変えるよう伝え、「会社の規模に関わらず、大きな変更ではなく目の前の『小さな点』の改善が第一歩と考えています」。
さらに、部署間の応援体制や時間単位の有給取得、相手を知り認め合う「承認力」を重視。「コミュニケーションをとって相手を理解する意識が、一人ひとりが輝く環境をつくります。こうした取組や現場の工夫について、興味のある企業の方はぜひ気軽にお問い合わせください」と呼び掛けます。

得意な「点」を活かし、ステップアップを重ねる日々
同社で働く佐伯市出身の20代女性も、その中で輝く一人です。「じゃんぷ」※を通じた職場実習とハローワークのトライアル雇用を経て正式採用となり、短時間勤務からスタートして現在はフルタイムで溶接後の仕上げ作業を担当しています。
細かい作業も多く集中力が求められる工程ですが、元々手先が器用で絵を描くことが好きだった彼女にとって、まさに「得意」が活かせる仕事でした。メモを取り先輩の動きを見聞きしながら1年ほどで業務を習得。今では他部署の手伝いもこなす頼もしい存在です。「速くきれいに仕上げて確認担当の方から褒められたときは大きな達成感を感じます」と笑顔を見せます。休日は大分や別府へドライブに出掛けるなど、充実したプライベートも日々の原動力になっています。
目の前の「小さな一歩」から始まる職場づくり
障がい者雇用や多様な働き方と聞くと、どこかハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、「長尾製作所」で見たのは、作業を細かく分けたり、声を掛け合ったりする「身近な工夫の積み重ね」でした。その温かい眼差しと工夫こそが、働く人にとっても、会社にとっても過ごしやすい環境をつくる大切なヒントになりそうです。
※「じゃんぷ」の詳細は下記に掲載
就労継続支援事業所へインタビュー
就労継続支援A型事業
事業所と雇用契約を結び、労働基準法が適用される


地域の一次産業を支える「新しい力」として
「げんきファーム」では、農業や林業など地域の一次産業に特化した就労支援を行い、現在21人のメンバーが活躍しています。
大切にしているのは、「障がい者のための特別な作業」をつくるのではなく、地域の産業課題と就労を結びつけること。約6年前からは佐伯広域森林組合と連携し、低花粉スギの苗木生産に挑戦。他県からの仕入れに頼っていた一部を地元生産へ切り替え、林業を支える力となっています。また、農作物の作業時は、写真付き教材や小道具を活用し、「分からない」を「見て伝わる」に変える工夫も。丁寧な環境づくりが、高品質な出荷と「自分たちが作った」という誇りにつながっています。
「自分のペースで、長く働くために」
一人ひとりの体調に合わせ、無理なく働ける環境を大切にしています。勤務は1日5時間を基本に柔軟に調整し、「自分の不調を把握し、周りに伝えること」も、働き続けるための大切な力として身につけていきます。自ら得た収入が自信となり、自立意識の向上にもつながっています。
「いきなり雇用が難しければ、まずは施設へ仕事を依頼し、働く姿を知ることから」。地域企業との新しい連携の形を提案しています。
生活介護・就労継続支援B型
年齢や体力、障がいの程度により、体調に合わせて利用できる


選択肢の中から「自分に合う仕事」を見つける
パンやクッキーの製造・販売をはじめ、漁網の清掃や肥料づくり、墓掃除など、多様な仕事を展開する「エバーグリーン」。約25人の利用者が通い、本人の希望や特性に合わせて「やりたい仕事」を選べる仕組みを大切にしています。
パン作りでは、計量やシール貼りなど、個々の得意を活かして役割を分担。外での作業が得意な人、室内でコツコツ進めたい人、それぞれが自分に合った環境で活躍しています。販売にも参加し、自分が関わった商品が売れる喜びや、お客さんの笑顔に触れることが、次の仕事への意欲にもつながっています。
「失敗しても大丈夫」が、次の一歩を踏み出す力に
「失敗させない」のではなく、「まずやってみて、ダメなら一緒に考える」姿勢を重視。どうすればできるかを振り返り、失敗を前向きな経験へと変えていきます。小さな成功体験の積み重ねが、自信を育む力になります。
一般就労だけをゴールとせず、「その人が無理なく、自分らしく働き続けられること」を大切にサポート。「見学などを通して、福祉事業所で働く現場を知ってほしい」と、地域とともに多様な働き方を支えています。
【事業主の皆さんへ】就労継続支援事業所の見学に来てみませんか?
障がい者雇用をご検討中や興味がある、人手不足にお困りの事業主の皆さん、障がいのある方がどのように働いて力を発揮しているのか、実際に現場を見てみませんか?障がい者雇用への理解を深めていただくきっかけになればと、佐伯市地域自立支援協議会就労支援部会で企画しました。
また、作業依頼の参考にしていただければと思います。
就労継続支援とは
障がい・病気などの理由により、一般企業での就労が難しい方々に対して、働く機会や訓練を提供する福祉サービスです。仕事内容は企業からの軽作業の受託や、企業現場で作業を行う施設外就労、清掃、自主製品の販売など事業所により異なります。A型(雇用型)とB型(非雇用型)があり、それぞれ働き方が異なります。
開催時期
9月1日(火)~令和9年2月26日(金)
随時、見学を実施します。候補日をご提示いただき、日程を調整します。
本年度見学可能な事業所
エバーグリーン、さつき園中江、ジョイントリー佐伯、ネクストライフ、らいふさぽーと番匠の里、ワークプレイスなごみ(大分県なおみ園)
申込方法
二次元コードから申込、または問い合わせ先までご連絡ください。
申込はこちら
【問い合わせ】 佐伯市基幹相談支援センター すきっぷ(和楽1階)📞24-8521
一般企業への障がい者雇用の導入・定着のサポート
専門の職員が就職までのサポートだけではなく、就職後も本人と企業の双方を定期面談や職場訪問でサポートし、継続的な支援を行うため、導入に不安な企業も安心です。
障害者就業・生活支援センターじゃんぷ
障がいのある方の就職や職場定着、生活上の悩みについて相談を受け、就職前から就職後までを継続的に支援。求職活動や職場実習などの就業支援から日常生活の相談や福祉サービスのアドバイスといった生活支援までを企業や関係機関と連携しながら行っています。
佐伯市向島1-3- 8(和楽1階)📞28-5570
ホームページはこちら
大分県立佐伯高等技術専門校
身体、知的、精神の障がい者などを対象に、企業の現場で実践的な技術や知識を学べる就労訓練科があります。企業の現場で実際の仕事を1か月から3か月間訓練できます。職業訓練コーディネーターが訓練生と企業の調整を行います。
佐伯市西浜8-31📞22-0767
ホームページはこちら
障がい者雇用にかかわる制度の一例
●業務を細分化しても実際に自社で働けるか不安なので、採用に踏み出せない
障がい者委託訓練
最長3か月の現場訓練を受託(※)することで、細分化した業務を訓練でき、特性や能力を見極めることができるため、雇用のミスマッチを防ぐことができます。
(※中小企業の場合、訓練委託料として月額上限105,600円を受け取ることができます)
【問い合わせ】 大分県立佐伯高等技術専門校 📞22-0767
大分県ホームページはこちら
●助成金を活用して障がい者雇用に取り組みたい
❶特定求職者雇用開発助成金
障がいのある方をハローワークなどの紹介により継続して雇用する労働者として雇い入れた場合、その事業主の方は助成金を受給できる可能性があります。
❷障害者トライアル雇用
障がいのある方をハローワークなどの紹介により原則3か月間試行雇用することで、適性や能力を見極め、継続雇用のきっかけとしていただく制度です。利用に当たっては求人募集を行う前に、障害者トライアル雇用対象求人として求人を提出していただく必要があります。
※支給には要件がありますので、事前に管轄のハローワークまたは大分労働局助成金センターにお尋ねください。
【❶❷問い合わせ】 ハローワーク佐伯 📞24-8609/大分労働局 📞097-535-2100
厚生労働省ホームページ(特定求職者雇用開発助成金)はこちら
厚生労働省ホームページ(トライアル雇用)はこちら
本誌特集の
問い合わせ
社会福祉課 障がい福祉係(本庁舎2階47番窓口)
📞22-4514

