特集

100年後の佐伯を守る~浦100~

 今から約400年前の江戸時代。佐伯の殿様は海の資源を守るため、山を大切にしようという「御触れ」を出しました。その時代既に「山の恵みが豊かであれば、川を通して海の資源が豊富になる」ということが経験として分かっており、まさに今でいうSDGsの先駆けとなるような取組だったといえます。

 それから400年経った今、私たちが目指すのは、100年後も人の営みが豊かな浦を残すこと。そのひとつとして、令和6年度開催の「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」に向けて、立ち上げられた観光プロジェクトが「浦100」です。

 ここで言う「浦」とはただ単に沿岸部の土地だけを意味するものではなく、山・川・海・人のつながりがあって生まれる市の豊かさを表しています。100年後も豊かな佐伯の自然と人の営みを残すため、身の回りのできることから行動を始めてみませんか?1つのアクションが10になり、やがて100になることを目標に。

 持続可能なオーガニックシティのまちづくりを進めて、地域の魅力を再発見しましょう。

私たちの住む佐伯市を100年後も残すために、まずは自分の地域の資源や特色を知り、学んで、未来に残していきたいものを考えてみましょう。観光の視点から見て、地域活性化につながる資源や人の営みを守るには?今の自分にできる“アクション”を始めてみませんか。

さいきの自然を100年後も残す、100のアクション!

浦江のこどもたちが地域を知るアクションを起こす

 

 蒲江翔南学園では、「ふるさと学習」を中心に、こどもたちが地元の人と交流しながら地域の魅力や伝統を学んでいます。この中で、丸市尾地区では砂浜の清掃を実施。地域の美しい自然に触れ、大切に思う気持ちが高まりました。丸市尾の港は、かつて「港湾」として物資が集まる場所だったことや、その港を地区の先人が自分たちで埋め立てて整備してきたという話を聞かせてもらい、地域の歴史に触れる機会となりました。

 

 また、名護屋地区の藻場保全活動について学んだ6年生が、総合的な学習の時間で「自分たちにできることはないか」と探究学習を行いました。こどもたちが自主的に考え取り組んだのが、アイゴ釣り大会です。アイゴは海藻を主な餌とする魚で、アイゴが増えることで磯の海藻が育たず、魚やイセエビなどの餌が少なくなってしまうためです。

 

 ほかの地区では、神楽の鑑賞や体験、蒲江音頭を教わったり、グラウンドゴルフでの交流活動、釣り体験、農場見学など、その浦(地域)ならではの活動が行われました。コロナ禍で学校行事が減って人との交流が少なくなっていましたが、地域の人と活動をともにする「ふるさと学習」をきっかけに、「地域の人・もの・こと」を知る時間が増えています。

 

 このほか、(一財)観光まちづくり佐伯が、浦100についての出張学習に取り組むなど、自分たちが住んでいる地域の資源を知ることで、意識が変わって未来へつなげていくアクションの輪が広がっていきます。

 

自然を観光に活用
人、自然、ものがつながりより豊かな地域に

 市内を中心に、自然やもの、人をつなぐための活動をしているのが「テントテントツアーズ」。アウトドアクッキングやトレッキング、自然観察、登山沢登り、火おこし体験など自然を感じる体験ができる観光プログラムをつくり、学校などの教育機関へ発信しています。また、屋外でのレクリエーションやネイチャーゲーム、屋内キャンプなど、プログラムの中には人との交流を意識したものもあります。市外の方にも、佐伯の豊かな自然を知ってもらい、多くの方が観光に来ていただくことで経済が促され、豊かな資源が循環していきます。

地域の特色をいかしたイベント
潮風を感じる港街で食の魅力を発信

 ”佐伯港街バル”は市の港エリアの活性化を目的としたイベントで、2023年に始まりました。イベント当日は、葛港市場が沢山の電球と木のテーブルで装飾された会場となり、パエリアやワインなどのバル料理のお店が並びます。そして、会場に流れるジャズを聴きながら、非日常の空間をご堪能いただけます。

 県内外から多くの人が訪れ、市の観光PRとしても地域に貢献しています。こうしたイベントを通して港の新たな活用法を提案し、地域の活性化を図っていきます。

5月18日(土)に開催

 

現在は個人で浦100には登録できず、事業所・団体のみとなります。登録すると浦100のロゴが無料で使えるので、SNSなどで佐伯の魅力を発信しませんか?みんなで佐伯の豊かな自然を100年後まで残しましょう!※登録には審査があります。

お問合せ

(一財)観光まちづくり佐伯 📞23-1101

観光・国際交流課(本庁舎2階38番窓口) 📞22-3942

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