つくるひとびと

アカカマス

米水津間越

嶋原 大輔さん

アカカマス

旬は初夏~秋。産卵前の栄養を蓄えた状態である5・6月と、産卵後に体力が回復した秋に味が良くなるといわれています。佐伯のアカカマスは高品質で、特に魚体が傷みにくい定置網で漁獲されたものが高く評価されています。

間越の海とともに生きる

 今回ご紹介するのは、県内屈指の美しい海と豊かな自然に恵まれた米水津間越で生まれ育った嶋原大輔さん。漁師歴19年、現在は兄の伸也さんと2人で定置網漁を行っています。


 定置網漁の水揚げは、早朝まだ暗い午前3時に小型船で出港し、横島※1付近に仕掛けた網を引き上げ、鮮度を保つために手早く選別し市場へ出荷します。「定置網漁では季節に応じて様々な魚が獲れ、6月ならアカカマスが多いです。皮をバーナーであぶる“あぶり刺し”が最高に旨いです」と語る嶋原さん。とにかく海が好きで、空いた時間も趣味と実益をかねて一本釣りを楽しんだり、魚をさばいて調理したり、海時間を満喫しています。

大盛況「間越来だんせへ市」で販売

 嶋原さんが水揚げした魚介類は、市場を通じて流通するだけでなく、毎月第3日曜日※2に開催される「来だんせへ市」でも販売されます。新鮮な魚がほぼ浜値※3で購入できるので、県内外から大勢の人が訪れます。だれでも参加できる活魚のセリや加工品の販売も好評です。


 最後に「直接“美味しい”を聞くために、いつか自分が獲った魚を提供する店を開きたい」と夢を語ってくれた嶋原さん。その日が楽しみです。

※1 米水津湾内にある無人島
※2 8月は除く
※3 港や市場で取り引きされる価格

▲定置網漁は回遊魚の通り道に網を仕掛け、魚群を中に誘導します。

▲来だんせへ市は8時30分~なくなり次第終了。10分で完売することも。

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