つくるひとびと

タイワンガザミ

建網漁師

広 瀬弘 喜さん・智代香さん

今が旬!濃厚な内子が絶品

 沿岸部に生息するカニの一種、タイワンガザミは、引き締まった身と強い甘みを持つ高級種です。オスは6・7月頃、メスは内子(卵巣)が成熟する11・12月頃に旬を迎えます。「産卵前の成熟した内子はチーズのような濃厚な味わい。まずは蒸したあと何もつけず、カニのうまみを味わってください」そう話すのは広瀬さん。漁師歴約40年のベテランで、15年ほど前から妻・智代香さんと2人でガザミ漁に励んでいます。

スーパーで佐伯産を探そう

 タイワンガザミは建網漁で漁獲。夜行性のため、夕方になってから網を仕掛け、翌朝4〜5時頃に引き上げます。「台風のとき以外はほぼ毎日漁に出るし、網のお手入れも大変※1。でも、たくさん獲れると疲れが吹き飛びます。引き上げるとき、ライトに照らされてキラキラ光るカニのお腹がとってもきれいなんですよ」。寒くなる前は希少なノコギリガザミ※2なども獲れるといいます。

 タイワンガザミは市内のスーパーで購入できるのでぜひ〝佐伯産〞と書かれている物を探してみてください。

※1 網に海藻やごみが付くので毎日掃除が必要
※2 大型になるガザミの仲間。希少な高級食材として高値で取引される。

建網漁とは

帯状の網を、カニや魚の通り道に仕掛け、漁獲する方法。対象が網目に刺さることから刺網漁とも言う。

オスとメスの見分け方

メスは小柄で黄土色、フンドシ※ 3の幅が広い。オスは大柄で青みがあり、フンドシの幅が狭い。爪が横に長い。

※3 カニの腹(裏側)の三角形の部分

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