つくるひとびと

ジビエ

猟師/ジビエ工房むじな店主/宇目小野市地区

矢野 一郎さん

ジビエ

ジビエとは、フランス語で「狩猟で得た野生の鳥獣肉」のこと。自然豊かな佐伯市では、農地の獣害対策として古くから狩猟が盛んに行われてきました。近年、ヘルシーで栄養価の高いジビエは全国的に注目を集めています。

猟の楽しさ・猟師の役割を正しく伝えたい

 佐伯市猟友会・小野市支部長の矢野一郎さんは、猟師歴50年の大ベテラン。新聞販売店、農業、林業を営みながら、仕事の後や週末に山に入り、主に猪、鹿を獲っています。
 「私たちが20代の頃、猟は地域に根付いた文化であり、楽しみの1つでした。でも今は、農地の獣害を防ぐ駆除が主な目的になっています。正直、義務感や報奨金※1だけが動機ではなかなか続かない。そうなると地域も守れないし、人間社会と動物社会のバランスを保つという本来の役割も果たせなくなります」。現在、猟友会は高齢化が進んでおり、後継者を確保するためにも、猟の魅力や楽しさを伝えていきたいと考えています。

様々な角度から猟の魅力をアピール

 猟には、わな猟と銃猟があり銃を使う場合は、仲間や犬と連携して行います。「猟の魅力は本当にたくさんあります。犬を訓練し、絆をうみ、一緒に命懸けで“命(獲物)”に向き合う瞬間。仲間と山で過ごす和やかな時間。獲れた肉をつまみに一杯やるひととき。挙げればキリがありません」。昨年11月には、猟の付加価値を知ってもらうために『ジビエ工房むじな』をオープンした矢野さん。今後も、猟の魅力とジビエのおいしさを1人でも多くの人に広めたいと意気込んでいます。
 猟に興味がある人は、気軽に猟友会や市の林業課に問い合わせを。

※1 駆除すると鳥獣に応じた報奨金が出ます
※2 猟の状況により購入できない場合があります猪肉はなくなり次第終了予定

▲猟犬の大和、弁慶、大地。強い絆で結ばれた頼もしい相棒たち。(写真は弁慶)

▲ジビエ(猪、鹿)購入希望の人は「ジビエ工房むじな(📞54-3665または📞090-4994-0288)」へ。※2

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