つくるひとびと

乾シイタケ

宇目地区

市川 今朝男さん

乾シイタケ

大分県が日本一の生産量を誇る乾シイタケは、栄養価が高く、うま味成分「グアニル酸」と香り成分「レンチオニン」を豊富に含んでいるのが特徴。戻し汁は万能ダシとして様々な料理に活用できます。

親子2代でシイタケ栽培

 「定年後に家業のシイタケ農家を継ぎました。玉切り※1、駒打ち※2、伏込み※3、天候とにらめっこしながらの収穫、乾燥作業…と手間はかかりますが、良い乾シイタケができたときはうれしいですね」。そうにこやかに話すのは原木シイタケ発祥の地といわれる宇目で乾シイタケ作りに励む市川さん。昨冬より息子の堅一朗さんが本格的に手伝うようになり、新たな視点でより良い栽培方法、利益の出し方などを模索しています。

乾シイタケの普及に尽力

 食の欧米化などで消費量が減少傾向にある乾シイタケ。市川さんは普及活動にも力を入れています。「佐伯市椎茸生産組合連絡協議会では学校給食用乾シイタケの寄贈、学校の栄養士を対象にした料理教室(食べやすいレシピの考案)、小学生の駒打ち体験など様々な活動を行っています。幼いうちから地元産乾シイタケのおいしさを知ってもらい、普及につなげたいと考えています」。

 最後に『乾シイタケをフードプロセッサーで粉末にすると万能調味料シイタケパウダーになる』、『水で戻した後、冷凍すると長持ち』『凍ったまま焼くと豊かな香りが楽しめる』など手軽な活用法を教えてくれた市川さん。皆さんもぜひお試しください。

※1 原木の切り出し
※2 原木にシイタケ菌を植える作業
※3 菌を原木全体に行き届かせるために1年半ほど休ませる

▲市川さんは露地栽培で5~6品種のシイタケを育てています。

▲堅一朗さん(右)は「良いものを作るのは当たり前。長く続けるためにしっかりと利益が出る仕組みを作りたい」と意気込んでいます。

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