つくるひとびと

アユ

番匠川漁業協同組合 佐伯市淡水魚種苗センター / 弥生地区

場長 宮脇 俊二さん(左)
組合長 河村 俊彦さん(右)

アユ

夏から秋にかけて旬を迎えるアユ。佐伯市では番匠川を中心に伝統の漁法「鮎のちょん掛け漁※1(おおいた遺産)」が行われています。また、アユを増やすために稚鮎の放流事業も行っています。

アユを守るために、育て、放流

 弥生にある「番匠川漁業協同組合 佐伯市淡水魚種苗センター」では、アユの養殖(中間育成事業)に取り組んでいます。1月に稚魚を仕入れ、3、4か月かけて10㎝ほどの大きさに育てた後、番匠川をはじめ、県内各地の川に放流します。
 「近年、環境の変化などで天然のアユが減ってきました。放流、産卵場の整備を通じてアユを守りたいと考えています。地元の小学生と一緒に放流したり、林業者・建設業者※2にできるだけ川に泥を流さないようにお願いしたり、啓発活動にも力を入れています」そう話すのは場長の宮脇俊二さん。繊細なアユのためにストレスや病気の原因を徹底的に排除するなど、日々奮闘しています。

大人気!「鮎のちょん掛け」体験

 アユは川底の藻類を食べるため“餌で釣り上げる”ことができません。佐伯市では、竹竿の先に付けた針でアユを引っ掛ける伝統の「鮎のちょん掛け漁」が行われています。「川底のアユを目視で確認して引っ掛ける独特の漁法です。夏休み期間の土・日・お盆は、当施設でちょん掛け体験を開催します。楽しい体験を通じて、地元の伝統や環境保全に興味を持ってもらえたらうれしいです。7月頃からアユの販売も始まりますのでぜひ遊びに来てください」と組合長の河村俊彦さん。
 現在、養殖事業の後継者も募集中。アユや環境保全に興味のある人はぜひ問い合わせください。

※1 漁をするには遊漁券が必要です
※2 山と川はつながっているため、山から流れ出た泥が川に影響を与えることもあります

▲地元の小学生と一緒に番匠川でアユを放流。学校給食でアユが使われる。

▲ちょん掛け体験は、要予約(📞46-1701)。料金など詳細は「鮎のちょん掛け体験」で検索を。

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