鶴望地区
小野 美智子さん・小野 一さん
おおいた豊後牛
大分県内で最も長く肥育された黒毛和種。美しい霜降りと豊かな風味が特徴で、何度も日本一に輝いています。平成30年には新たなブランド「おおいた和牛(肉質4等級以上の豊後牛)」も誕生しました。
女性畜産家として活躍
今回ご紹介する小野美智子さんは、おおいた豊後牛(以下、豊後牛)の繁殖農家。人工授精で子牛を誕生させ、約10か月間育てた後、肥育農家※1へ引き継ぎます。「40歳の頃、本格的に畜産の道へ足を踏み入れました。小さい頃から実家(畜産農家)を手伝っていたので自然の流れかな。家畜人工授精師※2の資格も20代で取ったんですよ」。夫の一さんと夫婦二人三脚で育てた牛は、令和5年に佐伯市畜産共進会・チャンピオン賞を受賞するなど高く評価されています。
豊後牛のおいしさを広めたい
南部地域畜産振興会会長、JA畜産女性部に所属している美智子さんは豊後牛のPR活動にも力を入れています。「料理教室(おおいた和牛の調理・試食)、小学生を対象にした食育の授業・牛舎見学など様々な活動を行っています。特にこどもたちに豊後牛のおいしさ、命をいただくことの意味を伝えたい。幼少期に覚えた味はずっと記憶に残りますから、消費拡大にもつながると考えています」。
来年は家畜受精卵移植師※3の資格に挑戦したいというバイタリティあふれる美智子さん。「いつか母牛、種牛、エサなどオール佐伯産の牛を、佐伯の人に販売するのが夢」と語ってくれました。
※1 子牛を購入し、20か月程度育てて出荷する農家
※2 獣医師以外で牛の人工授精ができる資格
※3 牛の受精卵の採取、処理ができる資格
▲現在、40頭の牛を飼養。人工授精は毎月行う。
▲しろやま共同保育園で開催した「おおいた和牛を活用した料理教室」の様子