つくるひとびと

相田農園/宇目千束地区

相田 里治さん

夏の終わりから秋にかけて旬を迎える栗。収穫時期は早生(8月末~9月中旬)、中生(9月中旬~末)、晩生(10月初旬~末)に分かれ、それぞれ違う味わいが楽しめます。相田さんはその時期に合わせ、大正早生・国見・筑波・岸根の4品種を育てています。

一粒の栗に手間と愛情をかけて

 昔から良質な栗の産地として知られる宇目。標高が高く昼夜の寒暖差が大きいこの地で育つ栗は、粒が大きく味が濃いと高い評価を受けています。
 「家が栗農家でしたから、こどもの頃からよく栗拾いをしていました。長年親しんできた栗を自分でも育てるようになったのは自然の流れ。町役場職員、パン屋を経て、今は約50a※1の土地で栗栽培に励んでいます。育て方はもちろん、収穫時期や品種によって味や最適な調理法が変わる栗は本当に奥深いです」そう話すのは相田農園を営む相田里治さん。全国でも指折りの栗の産地・熊本の生産者に指導を仰ぎ、木を植える間隔、肥料のやり方、草取り、獣害対策、品種、収穫後の選別など試行錯誤を重ねてきた栗※2は、味も見た目も良くリピーターが後を絶ちません。

加工品で栗の魅力をさらに追求

 相田さんがもう1つ情熱を注ぐのがオリジナルの栗ジャム作り。添加物を一切使わず、栗と砂糖だけで仕上げた逸品は、口に含むと濃厚な栗の風味がふわっと広がり、パンやヨーグルトなど様々な食材とよく合います。「一次加工の過程で冷凍保存するので1年中提供できます。わざわざ県外から買いに来てくれる人もいるんですよ」。
 今後は栗畑を拡張しつつ、ジャム以外の加工品にも取り組みたいという相田さん。宇目の恵みをより多くの人へ。その挑戦はこれからも続きます。

※1 約0.5ha(5,000㎡)の広さ
※2 相田さんの栗は10月の収穫後、売り切れ次第終了となります。ご了承ください。

▲相田さんの栗ジャムは1年中購入可能。「道の駅やよい」、「道の駅宇目」で販売しています。

▲大分県と佐伯市は栗の新規就農を推進。「くり学校」を開校するなどサポートも充実しています。

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